話の余韻がこころのなかで尻尾をながくし、またねむられず。
洗濯と掃除と植物の水やりをしているとこころに空白ができるので、
とても時間をかけて、それらをつづける。
ワイヤープランツはすっかり元気に葉っぱをしげらせている。
ゆうがた、ついに思い立って、髪を切りにいく。
いつもわたしの髪を切ってくれていたひとは、この不景気でリストラされてしまったのだけど、
その、いつもの店へいく。
しらない男のひとにむかえられ、「こんな感じ?」とカタログをしめされる。
髪がちゃいろくて、うねうねふわふわしたヘアスタイルの人がいっぱい。
「いや あんまりそういうかわいい感じじゃないのがいいです」と答えたら失笑され、
何をいってんだろ わたし と後悔した。
卑屈ですねえ あなた。(自分にむかって)
思うだけならまだしも、口にするなんて。
と思って腹立たしいのだ。
そういう自分は、もういなかったはずなのにな。
もうちょっと、自分にやさしくできたはずなのにな。
こういう心のうごき自体がなんだかへん、このごろずっとへんだよね、自分。
と、
うだうだうだうだとかんがえるうちに、
髪を洗ったり切ったり乾かしたりまた洗って乾かしたり が終わった。
さっぱりした。
すくなくとも、あのまま伸ばしつづけていたより、ずっとずっと、さっぱりした。