出勤途中、「エコ配の榎本くん」の後ろ姿をみた。
大きな荷台がぐーんとカーブして、角をきえていった。
いちにちじゅう、ずーっとああやって走り回ってるのか 榎本くんは
と思った。
アサミちゃんのご注文の品を集荷に来てくれたのも榎本くんだった。
あの日は、「道に迷って遅れました・・・」って言ってたんだっけな。
きょうも榎本くんに集荷に来てもらった。
とっぷり暮れた闇の中から「おつかれさまでーす」という声と榎本くんの自転車があらわれる。
「きょう、昼間にこのへん、走ってなかった?」とたずねたら
「あ、走ってました。あの時はたいへんでした!」と言っていた。
なにがたいへんだったんだろう。。とおもったけど、きかずにおいた。
新月にちかくて、そういうかんじがわんわんと漂っている。