26歳で夜間の専門学校に4年間通うときめたとき、
もう、学校というものに通うのはぜったいこれが最後になるはずだと思っていた。
けど、まだ、さきがあったとは。
縫い方を習いに、週に一度、学校に通うことになった。
きょうは最初の授業。
生徒は、たったの4人。
学校というものは、いつでも、とても、緊張する。
工業用のミシンというものにはじめてふれた。
想像していたよりもとてもシンプルにできている。
シンプルで、ちからづよく、丈夫そうな機械。
速度調整のつまみをよくみたら、ウサギマークとカメマークの絵がついている。
ほとんど、剥げかけの。
ウサギマークでふみこんでみたら、気絶しそうな速さだった。
わたしは、カメマークで固定することになりそうだ と思った。