2011年9月19日月曜日

9月11日

このところ持病のコリン性じんましんというのがちょっと悪化していて外出が憂鬱であったのだけれど、勇気をだして、芦田尚美ちゃんの個展へむかった。
そろり、そろりとあるく。

京都に着いた頃には夕方ちかく、光がオレンジ色になってきた頃だった。
とびらを開けて入ると、あきらとみどりちゃんと伊集院くんがそこにいた。

みんなで「この色がいいねー」「これ、新しいねえ」など言いあいながら、
うつくしい可愛い器をみる。

それから4人でぶらぶらあるく。
うしろを歩いている伊集院くんとみどりちゃんが、へんなうた(「むにむに・むにむに・むにむにして〜る〜」という歌詞)を歌っている。
わたしとあきらが振り返ると、やめる。
前をむいて歩き出すと、またうたいはじめる。
わたし  「『むにむに』って、なんだろう」
あきら  「さあ。。。。」
あきらはもうすぐ人前でいろいろなことをしなくてはならないイベントがあるので、気持ちがおちつかないみたい。
痩せている。とても。

わたし  「伊集院くんは今日はなにするの」
伊集院くん「図面、かくん」
わたし  「なにの?」
伊集院くん「11月に、個展だから、東京で。」
わたし  「ええっ いそがしいじゃない!こないだ横浜いったとこなのに。」
伊集院くん「うん〜」
むにむに・むにむに・とかうたいながら、やってしまうのか。

スーザン・チャンチオロ展にむかうつもりのわたしに、みんなが行き方をアドヴァイスしてくれた。
伊集院くんが
「あっ、そうや、こないだそこに、傘わすれてきてん。もしよかったら取って来てもらわれへんかな。」という。
「『伊集院貴明ですけど、ソニアリキエルの傘をあずかっていただいてたと思うんですけど』って言って。」

スーザン・チャンチオロさんの作品をうれしく鑑賞し、伊集院くんの傘をいわれたとおりにもらってきた。
受付のお姉さんは、ソニア・リキエルのロゴを確かめられるように、わざわざ傘をひらいて見せてくれた。

傘をもって、あきらの家まであるいた。
すっかり日は暮れていて、わたしの安心して動ける時間になっていた。

あきらの家に着くと伊集院くんは疲れきって眠っており、
あきらが、イベントのためのちまきをつくっているところだった。
みどりちゃんが、リビングでちまきの皮をしばる紐を切っていた。
わたしは、あきらにちまきの包み方を教わった。

水に漬けてある竹の皮をふきんで拭いて、斜めはんぶんに折り、中身をいれるポケットを作ったかたちにしておいたものをいくつか作っておく。
あきらが、そこへちまきをつめて、はかりで100gをすこしこえるくらいになっていることをたしかめる。
みどりちゃんは、ちまきをつめ、はかり、つつみ、ひもでしばる。
わたしは、あきらがつめたちまきをつつみ、ひもでしばる。空いた時間にまた竹の皮を拭いて折っておく。
20個ぶんくらいのちまきを包むと、中身がなくなった。
「これで半分。またもち米を炊くわ」とあきら。

あきらはそのイベントでたべものをサーブしながら茶碗をたたいたりしてライヴをしなくてはならなくなった といって、そわそわ、そわそわしている。
「なんか、首に、ぶつぶつができて」と言っている。

みどりちゃんが、花柄の茶碗に水をはって、ペンタトニック+不協音がひとつ の音階をつくる。
そして、あきらに、どうしたら綺麗な音を響かせられるか、どんなふうに箸を持ち、どんなふうに手首をつかい、どんなふうに叩くか、おしえてあげている。
あきらはすぐにじょうずになった。でも、なんとなく、様子が悲壮である。

伊集院くんが起きてきた。
はなちゃんから電話がかかってきて、やってくることになった。
ベルリン帰りのはなちゃん。別れた時は、まだ寒かった。
みどりちゃん「すごいね、ここで急にみんな勢揃いしちゃうなんて。」

はなちゃんがやってきた。「ひさしぶりなのに、まったくそう感じない。」と言って笑っている。
「家を片づけていたら、でてきた」といって、わたしたちそれぞれに、いろいろなものをくれた。

みどりちゃんには、みどりちゃんにそっくりな、うすみどりいろの陶器の人形。
「うわっ、これ、『みどりちゃん』やん!!」と気味悪がるみどりちゃん。
(みどりちゃんのほんとうのなまえは「みどりちゃん」ではないのだけれど)
「この人形のこと、みどりちゃんやとおもってずっと大事にしててん」というはなちゃん。

あきらには、焦げ茶色の、リアルすぎる、うさぎのかたちのろうそく。
「こわ〜い!」といってよろこぶあきら。

伊集院くんには、むかしはなちゃんが撮った、伊集院くんの写真。
モデルさんのスタイリングのために、伊集院くん自身がモデルになってテストしたもの。
12、3年前の伊集院くん。みんな、綺麗だ 綺麗だ やばい。といって感動した。
わたし  「でも、今の顔のほうがいいな。このころ、話しかけづらかったもん。。。」
伊集院くん「ああ、それ、言われるなあ」
あきら  「そうだね」
ひとしきり、その当時の話題でもりあがる。

わたしがもらったのも、11年前にはなちゃんが撮った写真だった。
とくに、はなちゃんの作品にはならなかった写真があったのがうれしくて、涙がでそうになった。
撮影の思い出を話して、みんなで大笑い。

伊集院くんとあきらとみどりちゃんは、毎週欠かさずみているドラマを録画しておいたのをかぶりつきで観始めた。
しごと帰りにやってきたあかねと、はなちゃんと3人で、最近のいろいろと、これからのいろいろを話す。
そうして、夜が更けていった。

10年くらいまえの、あれや、これや。
そんなことが、なぜかたくさん話題にでる夜だった。
当時のことで、ひとに話したことのなかったことを話したりもして、なにかつっかえがとれたような気持ちになったりもした。

はなちゃんはまたもうすぐ、外国へいってしまう。
M & me in the afternoon