2011年6月29日水曜日

6月28日

銀色夏生さんのつれづれノート、とうとう20冊目が出た。
年々この作品が好きになる。

はじめは、
「このひと、どうして、いろいろ興味をもって試してみては、『やっぱり無理だった』、とか、『飽きちゃった』とか言って辞めてくんだろ、
なんで、そうなるってわかってるのに、どんどん新しいことに手を出してくんだろ」って思っていた。
でも、だんだんと、それをしていることの意味が伝わってきて、どんどんおもしろくなってきた。

いつも、先に写真のページを見ずにはおれない。
雑然とした子供部屋とか、寝ぐせのあたま、とか、
ふだん作ってたべている料理がいつもちょっとまずそうに写っているところとかが、妙に好きで、はまっていく。

夫婦げんかとか、親子げんかとか、離婚してからの元夫とのこまったこととか、
なにげないゆううつな気分とか、
そのまま書いてあるけれど、赤裸裸っていうのとも、ちょっとちがう。
もっと、はなれたところからみている。そこが好き。

お昼、韓国のお茶のお店で、かな子さんとランチ。
かな子さん、黒ごま粥。私、かぼちゃ粥。
お店が薄暗くて、でも、とても開放感があった。
よもぎのお茶がおいしかった。
たぶん、かな子さんも私も、初対面でいろいろ人と話すのとか、人前で話すとかいうことが苦手なタイプ同士なので、こういう暗くて広いお店がぴったりな気がした。

かな子さん「妹さんと、似てるけど、でも、ぜんぜんちがいますね」
私    「ふ、そうかも。。」
かな子さん「妹さん、お姉さんのこと、『体が弱いから』って心配してましたよ。でも、
心配してるんだけど、なんか、言い方が、豪快、っていうか。。。」
私    「あ、それ、すごく想像つきます。『お姉ちゃん、ナントカやしな、けけけけ。』
みたいなかんじでしょう」
かな子さん「笑 ええ。笑 そうです」

で、妹からずいぶん前にもらっていたメールに返事をし忘れていることに気がついた。

かな子さん、来年の秋の展覧会に誘ってくださった。うれしい。
うれしいけど、家に帰ってから、ちょっと気になってることがある。
このごろの私、とくに、やりたいことがころころと移り変わっていくので、
来年の秋にどんな展覧会がしたくなっているか、今はわからない。
そして、過去につくったものには自分で興味がなくなっていくので、
かな子さんが気に入ってくださっていた作品とはまったく違うものができてしまうかもしれない。
やりたいことの根っこはかわらないんだけど。
それでもいいだろうか。


そういうことをかな子さんにお伝えしておこうとおもう。
それでも、大丈夫なら、とってもうれしい。
on the way to the station 2