きのうの夜のこと。
あかねのはたらいているお店へ行った。
年末の整理で出てきたという、あるものをもらいに。
わたしはごくたまにそこへ行って、ぽつぽつと、自分の買えるものを買う。
あそびにいくだけで、なにも買えない時もよくあって、
それではもうしわけないので、なにかいいことについての情報をもっていくようになってから、
そのお店のひととのあいだではおたがいに、なにかいいことをおしえあうようなサイクルができたのだった。
あかねに貰ったものは、白い、縒られていない、ふとい毛糸が5巻も。
それから、たくさんの紐、白と生成りと、グレーと、群青と、ショッキングピンク。
まえの年末にもわたしは同じ白い毛糸を一巻きもらい、
それで編んでいるものがある。
あたらしくもらった糸を足せば、編み上がるはずだ。
そして余るであろうたくさんの白い糸で、つぎは何を編むんだろう。
あかねに借りていた本を返すと、
「あれっ、ちょうどわたしも、続きを持ってきてたの!」と、続きの本を貸してくれる。
ものと心がいったりきたり。