2011年7月28日木曜日

7月23日

きのう漬けたきゅうりが、まる一日でいわゆる「浸かりすぎ」の状態になっていたのが、
やけにおいしく、とまらない。
ひとりできままに洗濯やらそうじやら、きままな食事やらをしていたら、
昼すぎに両親がかえってきた。
夕飯をたべて帰って来る予定だったのだけど、早めて戻ってきた様子。
急にきもちがしぼんだ、と言っても、それほどでもないのだけれど、
それほどでは無いにしてもちょっとしぼんで、
出かけた。

栗田さんという先輩のことを、わたしは尊敬している。
派手派手しいことはちっともしないで、ずっと、こつこつと絵を描き続けている人。
ずいぶん前に、栗田さんの描いたおむすびの絵に心をうばわれて以来、
わたしにとって栗田さんの絵はいつも、「おいしい気持ちになる絵」だ。

あたらしい絵をみて、
むかしの作品のあつまったファイルをみていたら、懐かしさに涙がでてきそうになった。
途中、わたしの知らない絵もある。
医療の勉強に没頭して、ほとんど美術にふれないで暮らしていた期間の、わたしの知らない絵に、いま出会う。
あのあいだも、ずっとずっと、描き続けていたのだな、栗田さんは。
「フロリダ2001年 夏」という絵の唐突さがおかしくて、「おもしろいですね」と言ってみたら、
「あれは、ちょっと、できごころで。」と恥ずかしそうだ。
いつもひかえめで、静かな声で、だけどときどき、絵の中ではじけちゃってるところが、チャーミングだなとおもう。
「どんな絵でも、描いたらいいやん。」と言われているみたいな気持ちになる。

会場で窪田さんや宇佐見さんにあう。海野さんにも。
「前に会ったときよりも顔色がいいですね。元気そう」と言ってくださる宇佐見さんの
清潔にあざやかなオレンジ色のパンツをみていて、なぜかディー・ライトをおもいだした。

夕方おそくに事務所に寄って、携帯電話を持って帰った。
night flower 3